【コーヒーサーバー】V60 保温ステンレスサーバーPLUSを徹底レビュー

【コーヒーサーバー】V60 保温ステンレスサーバーPLUSを徹底レビュー

ガラス製のコーヒーサーバーって割とすぐに冷めるんだけど、ときどき残念に思うこともある。たとえば何か作業しながら温かいコーヒーをちびちびと飲みたいときとか、冷めたコーヒーを飲み続けるのはなにか寂しい感じがする。かと言って、電子レンジや直火で温め直しても味がかなり落ちるし、1杯ずつ淹れてられないときも多々あるし。

…密封しながら保温できるコーヒーサーバーがあれば、温かいコーヒーをおいしくゆっくり楽しめるのかな。

ということで、今回は試しにハリオの「V60 保温ステンレスサーバー PLUS」を購入してみた。

今回はそんな「V60 保温ステンレスサーバー PLUS」について使い勝手なども含めて詳しくレビューしていきますが…、最初に結論をいうとあまりオススメはできませんでした。購入した僕も残念だけど、何よりステンレスの匂い移りがかなり気になりました。

メリット・デメリットまとめ

メリット

  • 1時間は温かいコーヒーを楽しめる。(量の変化にもよる
  • ドリッパーを乗せやすい注ぎ口の形状。
  • 握りやすい持ち手。
  • 注ぎ量を調節できるアタッチメント付き。
  • 部屋に馴染みやすいデザイン。(シンプルなカラー・マットな質感
  • 密封性が高く、こぼれない。(手持ちの上の突起部分に当たらない限り、こぼれることはほぼほぼ無さそう
  • ガラスと比べれば、割れにくい

デメリット

  • ステンレスの匂い移りが激しい
  • 保温時間を長くなればなるほど、ステンレスの味わいが強くなった。
  • 毎日使うには分解・手入れが面倒。
  • 細かいパーツが多い。

あまりお勧めはしないんだけど、もし詳細が気になる方はぜひ続きを参考にどうぞ。

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【コーヒーサーバー】V60 保温ステンレスサーバーPLUS|概要・スペック

サイズは600ml800mlの2つで、僕が今回購入したサイズは600ml(小さめ)の方。

以下”それぞれ大小のスペック”をタブごとに表でまとめています。

商品名V60 保温ステンレスサーバーPLUS(600ml)
品番VHSN-60-W / VHSN-60-B
カラーホワイト / ブラック
サイズ
(横幅×奥行き×高さ)
182mm× 135mm× 155mm
容量600ml(4~5杯相当まで
重量540g※写真あり
価格4,400円
※Amazon・楽天市場では約3,000円
材質内びん:ステンレス鋼
胴部:ステンレス鋼 (アクリル樹脂塗装)
フタ:ポリプロピレン・ポリアセタール・ABS樹脂
ハンドル:ポリプロピレン パッキン/シリコーンゴム
原産国中国

出典元:ハリオ公式HP

↓実際に600mlサイズの重量を量ってみた様子

600mlサイズの実際の重量:540g
600mlサイズの重量:540g(蓋つき・カラの状態)
※注意ポイント※

今回僕が購入したのは最新作で商品名に「PLUS」と付くものになります。Amazon・楽天市場等では旧作の「V60 保温ステンレスサーバー」(PLUSの表記なし)も販売されていたりするので、購入する際には注意した方がいいです。レビューを見たところ、最新バージョンでは旧作の欠点がいくつか改善されたらしいです。

見分け方としては「もこもこしたストレート状」のものが新作、「カーブ状」のものが旧作となっています。

もし購入を検討される場合、ここは必ず注意してほしい…!

【コーヒーサーバー】V60 保温ステンレスサーバーPLUS|レビュー

ということで、届いたハリオ「V60保温ステンレスサーバーPLUS」について詳しくレビューしていきます。

【開封】付属品について

まずは箱を開封していきながら、付属品を確認してみた。中身は主に次の3つ

開封:付属品について
  • サーバー本体
  • 取扱説明書(※日本語あり
  • 流量調節パーツ(※サーバー本体の中に2つ

注意点としては、サーバー本体の中に流量を調節できるパーツが隠れている

これらはセットすることで水の勢いを弱くしたり、強くしたりできるパーツらしい。だから既にセットされているのが「大・中・小」のうち中のパーツとなる。とりあえず取り出し忘れないように…

つづけて付属の取扱説明書はこんな冊子状のもの。

付属品の取扱説明書
取扱説明書(冊子状)

実はこれオンラインでも読めるので、前もって内容を確認しておきたい方はハリオ公式 オンラインマニュアル(こちら)を参考にどうぞ。(※最初の5ページが日本語での解説部分

外観の特徴

外観はざっくり以下写真のとおり。表面は全体的にマットな質感で。本体下部のステンレスも周囲の反射は抑えるくらいに表面処理がされている。写真を撮ったりするときも使いやすい。

特徴的な部分としては持ち手。ハリオらしい”モコモコ”した形状になっていて、この部分についてはデザインの好き嫌いが分かれそう。ただこの形状、指にフィットするのでかなり握りやすい。(ステンレス製の保温コーヒーサーバーは基本重くなってしまうので、握りやすさは重要な要素かもしれない。)

つづいて、カラーについては今回僕が買った「ブラック」と、「ホワイト」のみ。鮮やかな色合いが好きな人には物足りないかもだけど、どちらも無難に合わせやすい色合いと思う。▽

結論、僕はけっこう気に入ってる

【使用①】使い勝手・直置きできるドリッパーの検証

コーヒーを注ぐときは持ち手のうえにある突起部分を下にさげてから傾ける、わりと一般的な方法。

手にフィットするので重さもそこまで気にならず、座っている状態でも使いやすい。

ドリップするときは直接ドリッパーを置ける形状になっていて、安定感も十分。開口部の幅はちょうどハリオV60透過ドリッパー(クリア)にフィットするくらい。

ドリッパーを乗せやすい注ぎ口の形状
実際にハリオV60を乗せてみた様子

ただいくつか直に置けない・置きにくいドリッパーもあったので、注意してほしい。

僕が持っている限りのドリッパーを全て実際に乗せて検証してみたので、以下ぜひ参考までにご覧ください。

うまく乗らなかったドリッパー
  • 【メリタ】クリアフィルター(1×1)
  • 【カリタ】クリアドリッパー(101-D)
  • 【メリタ】アロマフィルター(1×2)
  • 【珈琲考具】ステンレスコーヒードリッパー(1杯専用)
  • 【コールマン】パルテノンコーヒードリッパー
直乗せできた各種ドリッパー
  • 【ハリオ】V60透過ドリッパー(01クリア、02セラミック、02ガラス、ガラスオリーブウッド付き、メタル)
  • 【ハリオ】MUGEN
  • 【ハリオ】SWITCH
  • 【ハリオ】カフェオールドリッパー(02 ブラック)
  • 【カリタ】ウェーブドリッパー(155 S、WDG-155)
  • 【カリタ】陶器ドリッパー(102-ロト)
  • 【メリタ】陶器フィルター(1×2 ターコイズ)
  • 【コーノ】フィルター(MD-21、MDN-21、MDK-21)
  • 【キーコーヒー】 Noi クリスタルドリッパー
  • 【三洋産業】フラワードリッパー (PFD-4)
  • 【E.K.International co.,ltd.】クレバーコーヒードリッパー(Sサイズ)

※「サイズ違い」「素材の違い」等によって使えない可能性もあるので、そこは十分に注意してください。

…意外と乗せにくいドリッパーもあるね。コーヒー用のドリップスタンドがあると安心かも▽

↓僕が愛用してドリップスタンドがこれ。シンプルかつ調節範囲も広いので、おすすめです。

【使用②】保温力の検証

つづいては保温力についても検証してみた。”外箱”に保温力の目安がグラフで表記されていたんだけど…これはあんまり参考にならなかった。たとえば1時間と言わず、2~3時間くらい温かい状態だと嬉しいし。抽出後のコーヒーの温度は基本的に「95℃」もないし。

外箱のあまり役に立たない保温力を表すグラフ

ということで、今回は以下の条件のもと保温力の検証をしてみた。

  • スタート時の湯温:73℃(82~83℃と低めの湯温での抽出を想定)
  • 湯量:320ml(だいたい2杯分相当)
  • 室温:23℃(若干の変化あり)
  • 計測時間:1時間後、2時間後、3時間後、10時間後
結果まとめ
  • スタート時の水温:73℃(82~83℃と低めの湯温での抽出を想定)
  • 1時間後の水温:65.1℃(適温~若干ぬるめくらい)
  • 2時間後の水温:59.1℃(若干ぬるい)
  • 3時間後の水温:54.4℃(ぬるい)
  • 10時間後の水温:35.8℃

うーん、低めの温度(80℃超)で抽出する場合は”1時間”ですこし冷めてしまう結果に。2時間以上経つともうぬるく”なってくるね。

以上、だいたいこれくらいの保温力でした。

【試飲】ステンレスの匂い移りは?

ということでさっそくコーヒーを淹れて飲んでみたんだけど、ステンレスの匂い移りがけっこうひどい。僕が「V60保温ステンレスサーバーPLUS」をお勧めしない最大の理由がこれ。

淹れた直後でもすでに若干のステンレス臭を感じるんだけど、特に1時間と保温させておいたコーヒーの味は、金属を舐めてコーヒーを飲んだような味。ハリオの人は試し飲みしたのかな…?

【手入れ】分解・手入れのしやすさ

つづいて分解・手入れのしやすさについてだけど、ガラス製のコーヒーサーバーと比較するとけっこう面倒。密封して保温力を高めている代わりに、細かい部品が多い。分解・組み立てにはそれぞれ3分くらいかかるし、これを1つ1つ洗うことを想像すると…毎日使うにはちょっと抵抗感を感じる。

分解後の各パーツ

ちなみに漬け置き洗い不可、食器洗浄機・食器乾燥機の使用も不可なので、その点も注意したほうがいいかも。

またほとんどのパーツで取り寄せができないので、細かなパーツの取り扱いには注意したほうが良さそう。

パーツ販売ページはこちらから確認できます。

まとめ:【コーヒーサーバー】V60 保温ステンレスサーバーPLUSを徹底レビュー

ということで改めてメリット・デメリットをまとめると、以下の通り。

メリット

  • 1時間は温かいコーヒーを楽しめる。
    ※抽出温度・残量にもよる
  • ドリッパーを乗せやすい注ぎ口の形状。
  • 握りやすい持ち手。
  • 注ぎ量を調節できるアタッチメント付き。
  • 部屋に馴染みやすいデザイン。
  • 密封性が高く、こぼれない。
    手持ちの上の突起部分に当たらない限り、こぼれることはなかった。
  • ガラスと比べれば、割れにくい。

デメリット

  • ステンレスの匂い移りが激しい
  • 保温時間を長くなればなるほど、ステンレスの匂い移りがひどい。
  • 毎日使うには分解・手入れが面倒。
  • 細かいパーツが多く、ほどんどのパーツで取り寄せができない。

結論ファーストタッチは良い感じがしたんだけど、ステンレスの匂い移りが全てを台無しに。特に保温したいのに”保温すればするほどステンレス臭がより一層ひどくなるので。うーん…、基本的に僕はお勧めできません。

ただ「ステンレス臭とか全然気にならないと思うよ」って方はもちろん試す価値はあると思う。ただ、怖いならやめておこう。そんな感じです。冒頭でも言いましたが、個人的にはもう”コーヒーはすぐ冷めるもの”として割り切って、「ガラス製のコーヒーサーバー」とか「割れないコーヒーサーバー」を使っていく方がいこうと思いました。

以上、今回はこんなところで。参考になった方がいれば買って良かったです。

この記事の著者
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コーヒーブロガー
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AIRI COFFEE
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