評価:3.5点
「最初はとにかく雰囲気を楽しんでみたいから、とにかく安くてクラシカルなデザインの手動コーヒーミルがほしい!」
これからコーヒーを淹れてみようと思っている方の中には、こんな思いの方も多いんじゃないかな
今回はそんな方に人気の高い、カリタの「コーヒーミル ミニミル」について、徹底レビューしていこうと思う
実は僕がはじめて買った手動コーヒーミルがこれ(Amazonだと2000円くらいで買える)
今回もレビューの他に「製品スペック」や「旧型との違い」、「口コミ・評判」などもまとめて紹介していくので、ぜひ最後まで参考にどうぞ





- コーヒー初心者で、出来る限り安い値段の手動ミルがほしい方
- クラシカルなデザインのコーヒーミルがほしい方
低価格で買える超初心者向けのコーヒーミルだから「すでにコーヒーミルを持っている」という方にはオススメできないよ
【あると便利】ハケ(手入れ用)
カリタ純正
一応コーヒーにハマるまでは、百均の絵具筆とか「サッと掃除できるものなら何でもあり」だと思います。
メリット
- レトロな雰囲気を感じられるデザインで、豆を挽く時間を楽しめる
- 蓋がないのでコーヒー豆を挽いてるときにも香りを楽しめる
- 刃は硬質鋳鉄(金属)のコニカル式カッターで、中煎り豆10gのグラインド時間は26秒とかなり早い
- 一度に1~2杯分まで対応可能(粉受け容量25g、ホッパー容量40g)
- 微粉はセラミック刃のものと比較すると少なめ
- 耐久性が高く壊れにくい(1年以上ほぼ毎日愛用経験ありです)
デメリット
- 細かい部分の手入れが難しい
- グラインド中に豆がはじけて飛んでいったりする
- グラインド時、ボディの角が手にあたってすこし痛いときがある
- 粉受けの形状上、コーヒー粉を取り出しにくい
- 粒度のバラつきはそれなりにある
すこし値段が上がるけど、当サイトおすすめのコーヒーミルが知りたいという方がいたら、こちらの記事「コーヒーミル手動・電動のおすすめ4選とその選び方【コスパ最強はどれ?】」もぜひ参考にどうぞ
カリタ コーヒーミル ミニミル| 概要とスペック

製品名 | ミニミル |
---|---|
カラー | ‐ |
サイズ (横幅(ハンドル方向)×奥行×高さ) | 170mm × 110mm × 190mm(実測) |
ハンドル長さ (ボディ芯~ノブ端まで) | 約125mm(実測) |
重量 (ハンドル含む) | 約670g(実測) |
容量 | ホッパー:40g 粉受け:25g |
刃の形状 | コニカル式カッター(コーン式ミル) |
刃の材料 | 硬質鋳鉄カッター |
公式サイト | Kalita公式(引用) |
粉受けは公式では25gとあるんだけど、深煎りとかだと体積が大きいから15g~20gくらいが体感的な限界だと思う
なので基本的には1~2杯用というイメージを持つのが良いかな
【カリタ(Kalita) コーヒーミル KH-10】外観・付属品
まずはじめに買って届いた状態がこちら▽


中に入っていたのは「本体」と「ハンドル」の2つのみ▽

取扱説明書とかは無くて、外箱の側面に”簡単な解説のみ”が記載されてる感じ

といってもこの解説はあまり役に立たないので、詳しい使い方は記事の中盤あたりで紹介します。
ボディにハンドルをつけると、外観はこんな感じに▽


まさに昔ながらのコーヒーミルという雰囲気が漂ってて可愛い
ハンドルには「Kalita」の刻印も▽

ホッパー(コーヒー豆を入れるところ)には蓋がついていないんだけど、ここにはメリットもデメリットもあるので注意してほしいところ
蓋がないデメリット2つ
- ほこりが中に入る
- たまに砕けた豆が上部から飛び散る
蓋がないメリット1つ
- グラインド中にもコーヒー香りが広がり、より雰囲気を楽しめる
ということで、次は使い心地について詳しくレビューしていこうと思う
【カリタ(Kalita) コーヒーミル KH-10】レビュー
粒度調節のしやすさ<2.5/5点>
いきなりだけど、粒度調節は正直しにくいと思う理由は次の2つ
- 調節に必要な工程が長い
- 調節の目安が分からない
調節に必要な工程が多い
粒度調節を行うには、まず上部のつまみを左に回しきり外す

次にハンドルを取り外す

そしてストッパーを取り外し、

最後に歯車みたいな形をした「調節ネジ」を回して粒度の調節を行う

粒度調節のポイント2つ
- 左に回せば粗く、右に回せば細くなる
- 歯車を回すときはシャフト(軸)をしっかり持って回す
調節が終わればまた部品を付け直すのだけど、微調整するときに毎回この工程をふまないといけないのはすこし面倒だと思う
ストッパーを再度はめる際には「歯車の窪み」と「ストッパーの垂れ下がり部」を合わせるようにはめる
※ここがうまくハマってないと調節がズレたり、上手く組み立てられなかったりするので注意


粒度調節の目安が分からない
つづいて、粒度調節の目安が記載されていないので「どれくらい回せば丁度よく挽けるのか」が分からない
目安は手探りで探して下さいってことなんだろうけど、さぁ使おう!って思ったところでちょっと困る
ということで...
私が実験してみた結果、ペーパードリップで使う目安としては「右に回しきった状態から左回転で1周半(9メモリ)」くらいがちょうどいいと思った


※ただあくまで参考値なので”好み”や淹れ方によって微調整してみてほしい
⇒これで評価は3点[star3]に持ち上がったと考えてもいいかな。ただやっぱ慣れは必要だと思う。
挽きやすさ<3.5/5点>
「ミニミル」のボディはすこし大き目の四角形だから、グラインド時は机に押さえつけて挽くイメージになる

この時、ボディの角が若干手のひらにあたるから”ほんのすこし”手がいたくなる
ただ体重を乗せる感覚に近いから、握力や腕力をあまり使わなくていいのは良いところ
挽き心地としては中煎り豆くらいなら引っかかりもなく、ガリガリと挽ききることができる
正直久しぶりに使ったんだけど、あれ?これかなり早い・・・
ということで今回はグラインド速度について、初心者ミルの王道「ハリオ セラミック」と比較検証してみた▽
カリタ ミニミル | ハリオ セラミックスリム | |
---|---|---|
グラインド速度 | 26秒 | 58秒 |
挽き目 | 13クリック | 9メモリ(1周半) |
結果としては「ハリオ セラミックスリム」より2倍くらい早く挽ききることができた
正直これには検証してみた私自身も驚きなんだけど、早く挽くことができた要因としては次の2つがありそう
- 硬質鋳鉄の金属刃で切れ味が比較的いいこと
- 体重を乗せて挽けるので、ハンドルを回す勢いが増すこと
ただ、挽いた粉を取り出すときは少し面倒な面もあったりする
たとえば、粉受けからはみ出てしまった粉を取り出す必要があったり▽


口の狭いペーパーフィルターに入れにくかったり▽


ちょっと面倒なことは間違いないんだけど、レトロでかわいいし妥協できる範囲かなと個人的には思ってた
粒度の均一性・微粉の発生しにくさ<3.5/5点>
結論粒度の均一性についてはまあ価格相応って感じで、微粉はけっこう少なめ。
一応今回も「ハリオ セラミックスリム」と粒度の均一性と微粉の発生しにくさを比較検証してみたので参考にどうぞ

まずは粒度の均一性についての結果がこちら▽


どちらも結構バラつきは目立つんだけど、カリタの「ミニミル」の方が大きな粒がより多いと感じた
つづいて、微粉の発生量についての結果がこちら▽


微粉の発生量については、カリタの「ミニミル」の方が半分ほど少ないようだった
やっぱ金属刃なのでゴリゴリすり潰すような感覚はなく、微粉も少なくなったということかな
手入れのしやすさ<2.5/5点>
「ミニミル」は細かい分解ができない仕様なので、正直手入れはしにくい
具体的にいうと限界まで分解したとしても「シャフトと刃は取り出すこができない」ので、粉受けの入り口の部分からハケとかで掃除するしかない▽


水で丸洗い可能な「ハリオ セラミックスリム」に比べると、ここが大きなデメリットかなと思う
コーヒー豆は腐ることはないと言われているけど、付いたコーヒー粉を放置しておくと味が落ちたりしてしまう
だから少し面倒だけどたまに分解しながら、丁寧にハケで掃除してあげる必要はある
ということでここでは「ミニミル」の分解・組立手順と掃除のポイントついても、合わせて解説しておこうと思う
分解手順と掃除のポイント

掃除ポイント①:粉受け










掃除ポイント②:ホッパー内、外刃、内刃と細かく
小さな釘で固定されているホッパーなんだけど、ここもたまに外して掃除してあげるといいかと思う


キレイに掃除してしまった後なんだけど、このボディとホッパーの間(左写真:ボディ上の円の部分)に微粉とか豆が詰まりやすい▽


ということで手入れについてはこれくらいで十分、あとは組み立てなおして終了だね。
取り外した細かい各パーツについてだけど、下記写真の下の方にあるパーツから順にはめていくイメージ

組立手順


※ワッシャーは2つあるけど、まずはプラスチックの方から


このとき調節ネジ(歯車)は右回しで限界まで締める
さらにそこから適度な粒度に調節要(目安:左回しに1周半)





このときハンドルを支えつつ取り付けるとうまくはまる

以上、これで手入れは完璧。少し面倒なのは間違いないんだけど、出来る範囲でやってあげると良いと思う。
耐久性<4.0/5点>
カリタの「ミニミル」は僕も1年以上愛用してきたんだけど、耐久性はかなりしっかりしてると思う。グラインドに関わる主なパーツが鋳鉄製で出来ていて、引っ掛かりは多少あっても「豆に負けてる」感じはなし。ゴリゴリと力強く挽いてくれるので、安心感があります。
ちなみに、同価格帯の「ハリオ セラミックスリム」は20回くらい使用したら壊れた(中のシャフト(軸)を支えるパーツでプラスチックで出来ているのでそこが歪んで刃が回転しなくなった)ので、それと比較するとこの価格帯ではかなり優秀な気がします。

壊れたらメリットもデメリットもないので、そういう面では安心して使うことができて良いと思う。
カリタ コーヒーミル ミニミルレビュー|口コミ・評判
思い切ってカリタのミニミルを購入してきました。
— たくみ (@flutter0921) August 21, 2021
まず10gを細挽き寄りにして挽いてみましたが、結構左手がしんどくなりました。が、豆がゴリゴリ削れながら香りが立つのは余裕のある休日には憩いの一時を感じられます。
引き出しはこれだけでいっぱいになりますね。 pic.twitter.com/BnHETolIyv
我が家はカリタのミニミルです☕️
— kana (@Xo2Kana) July 13, 2021
熱による味の変化もないし、ネジ調整がアナログなのも、見た目がちょっとアンティークっぽい所も好き☺️✨
置き場所とお金が許すのなら、グラインダーも欲しい…笑 pic.twitter.com/txEsgPob6i
我が家にもやっとこさ!コーヒーミルが✨コンパクトなカリタのミニミルにしました。コーヒー豆はブラジルで、挽いた瞬間に立ち込める香りにうっとり…
— 𝚝𝚊𝚗𝚞𝚔𝚒 (@tanukino_shippo) March 31, 2016
お気に入りのカップで頂きます⺌•‿•⺌ pic.twitter.com/1yVn5D01I2
まとめ:カリタ コーヒーミル ミニミルレビュー|レトロなデザインがかわいい初心者向け手動ミル
以上「カリタ ミニミル」のメリット・デメリットをまとめると、以下のとおり
メリット
- レトロな雰囲気を感じられるデザインで、豆を挽く時間を楽しめる
- 蓋がないのでコーヒー豆を挽いてるときにも香りを楽しめる
- 刃は硬質鋳鉄(金属)のコニカル式カッターで、中煎り豆10gのグラインド時間は26秒とかなり早い
- 一度に1~2杯分まで対応可能(粉受け容量25g、ホッパー容量40g)
- 微粉はセラミック刃のものと比較すると少なめ
- 耐久性が高く壊れにくい(1年以上ほぼ毎日愛用経験ありです)
デメリット
- 細かい部分の手入れが難しい
- グラインド中に豆がはじけて飛んでいったりする
- グラインド時、ボディの角が手にあたってすこし痛いときがある
- 粉受けの形状上、コーヒー粉を取り出しにくい
- 粒度のバラつきはそれなりにある
デザインの良いお試し用のコーヒーミルとしては、これを選んでおけば間違いないかな
こんな人におすすめ
評価:3.5点
- コーヒー初心者で、出来る限り安い値段の手動ミルがほしい方
- クラシカルなデザインのコーヒーミルがほしい方
- 金属刃のミルを使ってみたいという方
【あると便利】ハケ(手入れ用)
カリタ純正
※始めは百均の絵具筆とかでもOK